せどりの利益率とは?
せどりにおける利益率は、「どのくらいの売上を上げたらどのくらい稼げるか」を示すパーセンテージのことをいいます。この利益率という値は、どれほど資金を効率的に運用できているかを示すもので、せどりにおいて重要な指標なります。
一般的に、利益率は高ければ高いほどいいと思ってもらって構いません。
利益率の計算方法
利益率は、下記の式で計算されます。
利益額 = 売上 – 仕入れ値 – 諸経費(販売手数料、送料など)
利益率 = 利益額 / 売上
例えば、売上が5000円、仕入れ値が2000円、送料が500円、販売手数料が750円としましょう。実際には梱包費や人件費、ガソリン代などかかっているかもしれませんが、今回はそこは省略します。
この場合、利益額 = 5000 – 2000 – 500 – 750 = 1750円 です。
また、利益率 = 1750 / 5000 * 100 = 35% となります。
これは、「売上の35%が利益である」ということを意味しています。
利益率の計算ツール(Amazon)
上記のような計算式で導出が可能ですが、ツールを使うとより楽に計算できます。プラットフォームによっては、商材によって販売手数料が変わってきたりもするので、手計算するのは面倒なんですね。
メルカリやYahoo!ショッピング、楽天などでは「これ」といったツールはありません(といっても、販売手数料は一律のパーセンテージなのでExcelなどで簡単に計算できますが)が、Amazon用のツールはあります。
Amazonは商品ジャンルや商品サイズなどでかなり細かく手数料が分かれますので、ツールを使うことをお勧めします。
FBA料金シミュレーター
FBA料金シミュレーターは、Amazonセラーアカウントを持つ人が無料で使える利益計算ツールです。対象の商品の売値と仕入れ値を入力して計算ボタンをおすと、販売手数料を差し引いた金額を計算できます。
SellerSket価格改定 + ワカルンダ拡張機能
SellerSket価格改定は、料金計算というよりは自動価格改定を行うためのツールですが、利益計算の機能も持ち合わせています。このツールのいいところは、拡張機能を導入することで、商品ページを開くとそのカート価格(代表的な売値)をベースとして販売手数料を引いた後の振込額を表示してくれるところです。仕入れ値を入力すれば、商品ページから移動することなく利益率を自動計算してくれます。
有料ツールではありますが、クリック数がかなり節約でき、効率的なリサーチが行えるのでおすすめです。
利益率が低いとなぜいけないのか?
使える資金が少ない場合に、利益額が減る
資金が潤沢にあって使い切れないというケースは問題にはならないかもしれませんが、資金に制限がある場合、利益率が高い方が最終的な利益額が多くなります。当然、利益率が10%の商品を10万円分仕入れるよりも、利益率が30%の商品を10万円分仕入れる方が儲かりますよね。
相場が値下がると利益が残りにくい
これは結構な問題で、ネットでの販売は価格競争が常です。特にせどり初心者が取り組むことの多いAmazon販売では、日々価格競争が繰り広げられています。
Amazon販売を行っていると、「昨日までは十分利益出ていたのに値崩れした!」ということも珍しくありません。というよりよくあることです。
利益率が高い場合は、多少値崩れしてもそれなりに利益が出ますが、利益率が低い商品ですとほとんど利益が出なかったり赤字になったりします。
やはり利益率は高いに越したことはありませんね。
返品やトラブルの確率が上がる
これも当然と言えば当然ですが、同じ金額を稼ぐにあたって、利益率が低い商品を扱っているとより多くの商品を売らなければなりません。返品やトラブルは確率の問題ですので、多く販売すればするほど発生する数は多くなります。
場合によっては、開封済み、使用済みの状態で返品されたりします。新品を扱っている場合、そうなるとまぁ赤字になります。
利益率が高ければこのリスクを多少減らすことができます。
手元に現金が残りにくい
せどりは、規模を拡大していくためには得られた利益を仕入れに再投資しなければならないビジネスです。例えば、10万円をうまく活用できて15万円になった場合、その15万円を新たに仕入れに使えばより大きな利益になっていきます。
利益率が低い場合ですと、拡大していくためには仕入れに回す金額をより大きくしなければなりません。そうでなければ対して利益が拡大していかないでしょう。
高利益率の商品を扱っているなら、利益の半分は再投資に回して、もう半分は好きに使おう、というスタンスでも成長していきます。しかしながら利益率が低いと、その利益の多くを再投資に回さなくてはならず、好きに使えるお金が残りにくいのです。これは、資産(在庫)は増えているけれど現金があまり増えていないという状況で、稼げている実感が湧きにくくなります。
狙う利益率の目安は?
電脳新品せどり(ネットショップ仕入れ)の目安
ネット仕入れでの新品せどりに関しては、利益額にもよりますが、大体10%越えていれば仕入れ対象と言っていいでしょう。少なめに感じるかもしれませんが、ネットでは価格差が発生しにくいので、それだけあれば上々です。初めの内は、10%の商材もなかなか仕入れられなかったりします。
店舗新品せどりの目安
店舗仕入れでの新品せどりは、大体20%前後が目安です。店舗だと廃盤品などが置いてあったりするので、それで利益率が上がったりしますね。処分品などは利益度外視で売られていたりするので、そういうのも利益率を上げてくれます。
10%ほどの利益率の商品も資金があるなら仕入れてもいいですが、時間をかけて店舗を巡るという労力を考えると、20%くらいは欲しいですね。
中古せどりの目安
中古せどりの利益率はせどり手法の中でもかなり高く、30%~40%を十分狙えます。ものによっては50%行ったりもします。中古せどりともなってくると、10%ですと物足りないな、という印象です。
検品の手間やクレームのリスクなどがあるので時間や労力がかかりますが、利益は圧倒的に出やすいです。
利益率を上げるには
セット商品を扱う
よく使われる手法の一つがセット売りです。例えば「漫画の全巻セット」や、「初心者キット」、「食べ比べセット」などですね。
この手法のいいところは、一つ一つ売った場合と比べて圧倒的に送料が削減できることです。一気にまとめて送れるわけですからね。
また、お客さんは一つ一つ購入するよりも楽なので、多少高めでも買ってくれたりします。
中古品を扱う
利益率の高くする施策の王道は中古品を扱うことです。新品と比べて圧倒的に利益率が高まります。検品の手間がかかったり、クレームが発生しやすかったり、基本的に一点モノなので繰り返し仕入れられないなど問題もありますが、手っ取り早く利益率を上げることができます。
廃盤・限定品を扱う
廃盤品や限定品も利益の出やすい商材です。価格は需要と供給のバランスなので、供給がない状態なら売値は上がりますよね。
もっとも、流通している在庫がなくなれば補充はできなくなるので、この方法も繰り返し仕入れられないというデメリットを抱えています。
利益率の高いジャンルを狙う
基本的にはこれまで紹介した3つのポイントに基づくのですが、利益率が高いジャンルには、例えば下記のようなものがあります。
- ゲーム、CD、DVD
- 化粧品
- 家電
- おもちゃ
- 古着
- 書籍
ゲーム、CD、DVD、化粧品は限定品が多く販売されており、そういった商品は利益率が高くなりやすいです。
家電、おもちゃは廃盤になったりすることが多いジャンルなので、廃盤品をうまく見つけていけば利益率が向上します。
古着は中古商材である上に、見せ方次第で魅力的になりますので、売値を上げやすいです。
書籍はセット売りがしやすいです。また、専門書など新品だと高い商品は中古でも高めに売れます。専門書は、必要な人は絶対必要で購入するのですが、店舗で売れ残って安くなっていることが多いので狙い目ですね。
外注化:利益率が高い商品を扱い続けるためには
高利益率商品の問題点
「利益率を上げるには」の章をご参照いただけるとわかりますが、利益率の高い商品というのはどれも手間がかかったり、見つけにくかったり、継続して仕入れられなかったりと一癖ある商品です。
これは当然と言えば当然のことで、簡単に仕入れられる商品は誰もが仕入れられてしまうので、価格競争が起きて利益率が低まってしまうのです。
なので利益率の高い商品ばかりを追っていくと、体力や時間を消耗してしまう傾向があります。
外注化で解決
利益率の高い状態を維持して労力を小さくするためには、セット組や検品、リサーチを外注化することを視野に入れておく必要があります。
例えば、セット組を一つすれば〇〇円、検品を一つすれば〇〇円、リサーチを一つすれば○○円、というような形態で他の人に依頼するのです。
外注費を含めても高水準の利益率を維持するように仕組を整えていく必要がある上、外注化に際して気を付けないところは様々あるので簡単とはいきませんが、詳細な別記事を投稿予定です。
回転率にも注目
回転率とは?
回転率とは簡単に言うと、「仕入れた商品がどれくらい早く売れるか」といったニュアンスです。当然早く売れれば売れるほどいいです。早く資金を回収できて、その資金でさらに仕入れができるわけですからね。
回転率の目安は?
これは利益率によるところもありますが、1か月以内に売り切れそうなら問題ありません。利益率が30%とか行くのでしたら、2~3か月でも問題ないでしょう。
初心者の内は、それ以上時間がかかるようでしたら避けた方がいいと思います。
結論:初心者の内の仕入れ基準となる利益率と回転率
まとめると、とりあえず下記のような認識でいれば大きな問題は起こらないと思います。
- 利益率10%~20%の場合:1~2か月で回転する商品
- 利益率20%~40%の場合:1~3か月で回転する商品
それでも仕入れるかどうか迷ったら
上記のように、利益率と回転率で仕入れ判断をすることになるのですが、それでも実際にやってみるとわからないことが多かったりします。「この商品の回転率はどのくらいだと判断すればいいの?」などの悩みは尽きません。
そのような場合、相談先があれば心強いでしょう。
下記LINEでは、相談など受け付けておりますので、お気軽に尋ねてもらえればと思います。せどり以外の副業に関しても相談に乗れますので、何かあればお問い合わせください。
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