よく耳にするブロックチェーンという言葉。それに付随してブロックチェーンゲーム、なんて言葉も耳にしますよね。ゲーム上の土地が高く売れた、なんて話もニュースになっていたりします。
しかし、ブロックチェーンゲームって普通のゲームと何が違うの? 何がそんなにすごいの? という疑問を持つ方も少なくないと思います。そこで、今回は「ブロックチェーンゲーム」についてまとめてみました!
ブロックチェーンゲームって何? 普通のゲームと何が違うの?
ブロックチェーンゲームとは簡単に言うなら、アイテムやキャラクターがブロックチェーン上のNFTとして管理されたゲームのことです!
これだけだとあんまりなんで、詳しく書いていきます。
まず、ブロックチェーンについて簡単に解説させてください(詳しくは別記事で解説しますので、ここでは簡単に)。ブロックチェーンとは、簡単に言うと、多数のPCで構築された、システムダウンしにくく、改竄もされにくいデータベースのようなものです。ここで重要なのは、「多数のPCで構成された」という点です。これまでのネットゲームは、そのゲームを開発した会社が用意したPCがサーバーとなって運営されていました。しかしながらブロックチェーンでは、どこかのPCが主体になる、ということはないので、その会社に依存しないデータベースになるのです。
このようなデータベースを利用してゲームを開発するとどういうことになるのかというと、下記の特徴が生まれてきます。ゲームの開発会社のサーバー単体で管理しているわけではないためです。
- ゲームの開発会社がサービス終了しても、そのゲーム内のアイテムが消えない
- そのブロックチェーン上では、そのゲームではないサービスからでもアイテムの所有状況が閲覧できる
要するに、アイテムがゲームと独立して存在することになるのです。
具体的には、下記のようなことが起こると考えてもらえればいいと思います。
- 他のゲームからでも(そのゲームが対応していれば)、所有しているアイテムを使うことができる
- ゲーム外からでもアイテムの売買ができる
- 元のゲームがなくなってもアイテムは消えない
元のゲームが終わったとしても手元には残り続け、しかも他のゲームでも使い続けることができるかもしれない。しかも自由に売買ができる。そのアイテムを使用するゲームが大人気になったら、アイテムの価値も上がっていきます。こうなったら、今までのオンラインゲームとは大きく異なってくると思いませんか? もはやアイテムは「資産」と呼んでいいくらいです。
「ゲームアイテムとかサービス終わったら何も残らないじゃん。ゲームに課金とかくだらね~」とか言えなくなります。
……と、風呂敷を広げてはみましたが、現状そこまで大きく賑わっているわけではありません。というのも、そもそもブロックチェーンゲームがそれほど多くなく、しかも他ゲームで発行されたアイテムと連携しているというケースもあまりないからです。なので、あくまで未来の話にはなりますのをご承知おきください。
稼げるって聞いたけど本当?
上の解説でも記述しましたが、ブロックチェーンゲームのアイテムはもはや「資産」と呼んで差支えないものになるでしょう。実際にゲームのアイテムや土地が売買されています。
The Sandboxというブロックチェーンゲームの土地が有名ですね。Openseaでも出品されています。The Sandboxで土地を持っていれば、自作のゲームをそこで公開して利用料を稼ぐことができます。また、土地の価値は高騰するので、転売で稼ぐこともできます。
The Sandbox以外のブロックチェーンゲームでも、ゲームを進めていくと報酬として手に入るアイテムを売ったりすることができます。ゲームで開催されるイベント報酬などもあり、それだって売ることができます。ランキング上位報酬なんかあったらいい値段しそうですね。
こういったゲームはまだあまり多くはありませんが、これからきっと増えていくと思います!
もっとも、2022年3月時点では「稼げるかどうか」と言われると、あまり稼ぐ方法としてはオススメできないところもあったりします。現時点ではあまりブロックチェーンゲーム界隈が賑わっているとはいいがたいです。正直クオリティもあんまりで人気が出るかと言われると……。現状、それほど大きくは稼げないだろうと思います。未来はわかりませんが!
これからの展望は?
この章は筆者の予想ですが、ブロックチェーンゲームは今後スタンダードになっていくと思います。なぜなら、人気ゲームメーカーがブロックチェーンをシリーズを出していくと、他の多くのメーカーもそれに追随しないわけにはいかなくなるだろうからです。人気ゲームメーカーも多数あるので、その中でブロックチェーンゲームをリリースする会社もあるはずです。そうして後続が走っていくという形ですね。
「稼ぐことができる」というのはものすごく大きなウリです。人気ゲームが遊べてしかも稼げるのなら、やらない理由はないでしょう。それがリリースされれば、そのゲームを楽しんだ人々が他のゲームをやろうと思った時に、「どうせやるなら稼げるゲーム」、「すでに持っているアイテムが使えるゲーム」を探すはずです。そういった方々にアピールしていくために、他のメーカーたちもブロックチェーンゲームに参入せざるを得ないでしょう。
また、新興のゲーム会社の参入しやすくなります。「有名ゲームのアイテムが使える」という機能を実装すればそれだけで集客になるので、やりやすくなるでしょう。(ここらへんは権利関係があるのでどうなるのかまだ見えませんが)
そうするとブロックチェーンゲーム全体のクオリティが上がっていき、「面白いし稼げる」という無敵状態になります。
そこに収益を得たいゲーム配信者が加われば普及は加速していくでしょう。
もちろん、一部の有名シリーズや面白さで勝負できる強いゲームはブロックチェーンにしなくても売れていくでしょう。しかしながらシェアはブロックチェーンゲームに取られて行くことになると思います。
法律
はい、新興の界隈でお決まりの法律問題です。これに関わってくるのは「賭博法」ですね。ブロックチェーンゲームのNFTはもはや資産です。これを例えばガチャなどで排出すると賭博法に引っかかってくる可能性があります。ゲームを開発する方々は、アイテム入手の経路はよく考えなくてはいけないところになりますね。
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