P2Eゲーム考察シリーズです。今回は、日本は日本発GameFiの「Polka Fantasy」というゲームについて考えてみようと思います。正直、あんまり情報が出回っていないので明確になっていないところが多々あるのですが、そこは2022年4月現在で考えられる範囲での考察になります。
Polka Fantasyとは?
Polka Fantasyは、「日本の2次元カルチャーに特化した世界初のNFTマーケットプレイス&ブロックチェーンゲーム」(公式HPより)とのことです。NFTを用いたブロックチェーンゲームということで、プレイすることで稼げるP2Eゲームということですね。
「日本の2次元カルチャーに特化した」というところは、ヲタクである筆者には嬉しいですね。公式HPを除いてみてください。はいかわいい。もうイラストの時点で期待が高まります(笑)
どんなゲームなの?
さて、重要なのは果たして面白いゲームなのかというところ。ゲームシステムはというと。
3体ずつキャラクターを準備し、カードを駆使して闘うシステムのようです。前記事で記載したElf Mastersと似ていますね。その記事でも書きましたが、私はこういうシステム面白いと思っています。カードゲーム要素+ポケモン的要素、みたいな。ゲームのバランス調整の腕の見せ所ですね。
以上。……いや、本当にこれくらいしか情報ないんですよ。調べるのサボったわけじゃないですって。
エコシステム(お金の回り方)は?
2022年4月現在、情報がないです。プレイヤーへの報酬、各種手数料がどこに発生するのか、等の情報が出回っていないので、今後発表されたら、というところですね。
その他の特筆項目
ゲームの内容そのものが面白いかどうかが一番重要なところですが、ゲームが賑わうには、運営や広告、ユーザビリティ等その他にも大事なところがあります。Polka Fantasyを考えるには下記の点も踏まえておかなくてはいけませんね。
豪華な運営陣
岡田大士郎氏(元スクエア・エニックス米国法人CCO)や岩田圭介氏(アニメ「ポケットモンスター」「遊戯王デュエルモンスターズ」など人気作品をプロデュース)など、実績あるメンバーが集まっています。だからといって絶対に成功するというわけではないのですが、この業界において造詣の深いメンバーが集まっており、また、人脈も広い方たちなのでどんどん面白い企画なども立てられていくと思います。
NFTアートを活かすウォレットやマーケットプレイスの開発
Polka Fantasyは、クリエイターへ報いることを大事にしているようです。素晴らしいことですね。その信念の発露なのか、NFTウォレットにアートのギャラリー機能などの実装も予定しています。NFTアートなどを通し、クリエイターやアーティストにマネタイズの機会を提供することを公式HPにて明言しています。
NFTアートというのがこのゲームにおいて稼ぐポイントになりそうですね。
海外への意識
日本発のGameFiは他にもいくつかありますが、このPolka Fantasyがそれとは少し違う点が、明らかにメインのターゲット層を日本ではなく海外に向けているというところと、海外向けのプロモーションに力を入れているところです。もちろん他のゲームも英語対応などくらいはしています。しかしどうにも海外勢の巻き込みへの注力が弱いんですよね。その点、Polka Fantasyは海外を巻き込もうという意志を感じます。ここは注目するべきポイントでしょう。
結局どれだけ稼げるのか?
いや、すみません、わかんないです。いやね、ここで「俺はわかるよ」っていう人は間違いなく嘘つきなので許してください!
特にPolka Fantasyに関してはプレイヤーのマネタイズポイントが明らかになっていないので、判断するのは不可能ですね。頑張ってプレイして数万円くらいと想定しておいていいと思います。
筆者はどうする?
ウォッチしながら様子見ですね。
まあ、そもそもお金を突っ込むかどうかの判断材料が不足しているので、個人的な考えではこの段階では判断できないです。少なくとも「どういうゲームシステムなのか」、「どういうエコシステムなのか」という点が明らかにならない状態では何とも言えないです。
現時点で判明しているところとしては、NFTアートのUGC(User Generated Contents。ユーザーが作れるアイテム)によってプレイヤーは稼ぐことができ、運営元はその販売手数料を持って行く、という仕組みまでは推測できるのですが、これだけだとぶっちゃけあまり上手くいくとは思えないです。これは個人的な考えになるのですが、Polka Fantasyに限らず、権威性のないアートは大きな価値を持ちづらいところがあります。べつにアートって、持ってなくても見ることできますよね。「持っているという事実そのものが価値を持ち」、「持っているということを人に自慢できる」というものじゃないといけないと思っています(金持ちの泡銭を除く)。これに関しては、ただ見るだけ以外の価値を付属させないとあまり賑わわないと思うんですよね。NFTアート以外のマネタイズコンテンツは現時点では見当たらないですね。ここが低評価ポイント。
正直これ、「豪華な運営陣」の悪いところが出たなという感想です。あくまで想像ですが、関わっている人数が多くしかも豪華すぎて各々一家言あり、おそらく制作進行スピードが超鈍くなっています。「NFTアートをマネタイズのメインにする」という考えは、NFTが出始めた初期の頃のものでしょう。NFT初期は(今もその匂いはありますが)、NFTで売れるものなんてアートくらいしかなかったのです。だからアート、ということになったのでしょうが、開発陣の規模が大きいせいで小回りが利きづらく、その考えをアップデートできないままずるずる進行しているのではと邪推しています。
ただ、上でも記載しましたが、日本のコンテンツの提供を海外勢に向けて行うというゲーム開発の方向性自体は素晴らしいところがあります。NFTに関しては、ぶっちゃけ日本市場はそこまで大きくないので、こういったBtoCサービスはターゲット層を海外に向けるべきだと筆者は考えています。なのでこの点に関していえば「いいじゃん」と思っています。ここが高評価ポイント。
NFTアートをメインにゲームエコシステムを成立させるという状況を覆す要因がこれから出てくれば、再度お金を突っ込むかどうか検討させてもらいたいな、と思っています。
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