副業を始める前に
経団連の副業・兼業に関するアンケート調査(https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/090.pdf)によれば、年々企業も副業を認めるようになってきており、また実際に副業に取り組む方も増えてきています。
この記事にたどりついた方も、副業を考えているはずですよね? 理由は様々でしょうが、昨今は物価は上がるが給料は上がらない、勤めている会社がいつまでもリストラや倒産を行わないかが不安、など副業が必要になる状況も増えているでしょう。
そのような方々に向け、副業について、副業を始めるために何をするかをこの記事に記載しました。しなければならないステップや、具体的にどのような副業がおすすめかも書いておりますので、よろしければ読んでみてください!
副業のメリット・デメリット
副業を行うにあたって、まず副業をすることによってどのような恩恵があるかをおさらいしておきましょう。
副業のメリット
所得が増える
言うまでもないところですね。多くの場合、所得を増やすことが目的ですので。今よりも少しグレードの高い生活ができる、大切な人にお金を使えるようになる、貯金の心配をしなくて済むようになる、などの恩恵があります。
スキルアップができる
実はこれも大きなポイントだったりします。副業とは言ってしまえば、自分で一つの事業を立ち上げる起業です。そしてそれを回していくにあたり、ほぼ強制的にスキルアップすることになります。
問題があれば自分が解決しなければならない、スキルを上げなければ案件が取れない、などのような状況が出てくるでしょう。少しスパルタ気味ですが(汗)。
しかしこういった試練を乗り越えれば、他の普通のビジネスマンよりは確実に高いスキルが身についているはずです。仮に副業が上手くいかなかったとしても、それで身についたスキルでよりよい条件の会社に転職することもできるかもしれません。
収益の柱が増えることで、安心して生活ができる
現在、正社員としての会社勤めもそう安定感のある働き方でもなくなってきました。景気もあまりよくなく、勤めている会社が倒産するかもしれない、解雇があるかもしれないなどの不安が付きまといます。正社員が安定しているという神話は、日本の景気が良かった少し前の時代に作られたものですね。
また、あまり健全ではないかもしれませんが、自分の力でお金を稼いでいるということで本業の際にもメンタルが楽になります。理不尽な局面にあったとしても、「いざとなれば辞められる」というように思えれば楽になりますよね。
副業のデメリット
自由時間が圧迫される
仕方ないところもありますが、これが一番大きなデメリットでしょう。やはり、「ほとんど時間をかけずにお金をたくさん稼げる」というような甘い話はありません(強いて言うなら現時点でお金持ちで多くの資金とコネクションがあるならなくはないですが……)。ある程度自由時間を割く覚悟が必要になります。
人によっては、「1年間は本業の時間以外はすべて副業に使う」というような意識で取り組む場合もあります。
ストレスが増える
自分一人で黙々と何かを作業して終わり、とはなかなかなりません。副業をするにあたって、ほぼ必ず「お客さん」という存在が出てきます。ありがたい「お客さん」ですが、お客さんには誠実に対応しなければならない、しかし諸々の事情でしたくてもできない、といった局面も出てくるでしょう。このような悩みの種と付き合っていかなければなりません。
もっとも、先輩や先生、仲間がいれば「こういうときにはこういうふうに対応すればいい」などの指針ができるので、環境によってある程度緩和することもできます。
副業を始めるステップ
副業の目的を確認する
まず何のために副業をしたいかを再度見直してみてください。といいますのも、副業を選択するにあたり、その目的に合った副業を選択することが重要だからです。
例えば目的が「どこでも働ける自由な生活ができるような仕事をしたい」という理由だったら、場所に縛られる種類の副業はあまり適切ではありません。また、「すぐにでもお金が欲しい」というような思いがある場合は、収益化までに時間のかかる副業はあまり好ましくないでしょう。
このように、目的の確認は副業選択において重要なステップになります。
作業時間を確保できるかを見極める
少し残念なお話になりますが、時間をほとんど使わずお金が稼げる、といった美味しい話はありません。どのような副業も少なくない時間を消費することになります。少なくとも、現状の自由時間の半分以上は費やされることを覚悟する必要があります。
もしも仮に、本業が忙しすぎて自由時間なんてほとんどない、どう切りつめても時間がほとんど確保できない、というような状況だとしたら、副業を始める前にまず転職するなどして環境を整えることをお勧めします。
何の副業をするかを決める
もしかしたら、一番楽しいステップかもしれません。これから自分がどのような仕事をするかを決めてください。上でも記載しましたが、自分の目的にあった副業を選択することが重要です。
どのような副業がお勧めかは、別記事にて詳しく記載します。
案件を見つける / 必要な手続きを行う
就業規則を確認する
一般的に、大っぴらに副業をOKとしている会社は多いとは言えません。少なくとも許可はとらなければいけない、というところが多いと思います。会社にしてみれば本業に集中してほしいのが本音ですからね。
厄介事を避けるためにも、現在勤めている会社の就業規則を確認しましょう。
副業用の銀行口座を作る
副業を始めると避けては通れないのが確定申告です。そしてこの確定申告がなかなか厄介でして、私生活との口座を別にしておかないと計上がかなり大変になります。
その事業で発生するお金の出入りを私生活のそれと切り分けられるように、副業用の銀行口座を作成しましょう。
各種サイトに登録する
例えばクライアントワークならエージェントなどに登録したり、自分の商品をリリースするとしたら、販売プラットフォームへの登録などの手続きが必要になります。サイトを解説しなければならないこともありますよね。このように必要なサイトへの登録を済ませましょう。
ポートフォリオを作成する(必要な場合)
特にクライアントワークを副業とする場合に必要なのですが、自分の実力などを伝えるためのポートフォリオを用意しておきます。これは自分が発注側になった立場で考えてみてください。
「この人にお願いしたらどのような成果物を出してくれるのかな」というのが分からない状態では発注できませんよね?
そういった不安を払拭してあげるためのポートフォリオの作成が必要になります。
仕事を開始!
ここまできて、ようやく副業を開始できます。あとはやるだけ!
副業を選ぶ際のポイント
目的に合った副業か
これはかなり重要なところです。「副業の目的は?」というふうに聞かれると多くの場合、「お金が欲しいから」という回答が出てくるとは思いますが、大事なところはそこではありません。お金は手段です。本当にほしいものは、そのお金を使って得られる理想の生活ですよね?
「場所に縛られないノマド的な生活がしたい」というのが理想の生活なら、場所を拘束されるような仕事を選んではいけません。
「あまり働かなくても済む悠々自適な生活がしたい」なら、クライアントワークばかり続けるのはあまり適切な選択ではないでしょう(突き抜けたスキルがあるなら少しの時間の仕事で済むかもしれませんが…)。
各々の目的に合った副業を選択することが肝心です。
どのような副業があるかについては、別記事にて詳しく記載予定です。この記事では後ほど簡単にいくつかかいつまんで紹介します。
フロー収入かストック収入か
フロー収入 | ストック収入 |
すぐに利益が発生する | 利益がでるまで時間がかかる |
働いた分収入になる | 確立してしまえば メンテナンスだけでしばらく収入が得られる |
時間の制約によって収入が頭打ちになる | 収入に天井がない |
事業には大きく分けて2種類の収益タイプがあります。「フロー収入」と「ストック収入」です。
フロー収入とは簡単に言えば、「働けば働いた分すぐにお金になる」という種類の収入です。極端な例を言えばアルバイトですね。決まった時間働けば、一か月後にお金が振り込まれます。
ストック収入とは、「すぐにお金にはならないけど、コツコツ続けていけば積み上げ式で、それまでに準備したものが自動的にお金を稼いでくれる」という種類の収入です。例えばブログなどです。
ブログは、記事で紹介した商品をお客さんが買ってくれれば報酬が入る、というモデルが一般的ですが、1記事書いたところでほぼ収入は発生しません。何記事も、場合によっては何百記事も書いて、それらが力を合わせてトータルで大きな収入になる、といった性質があります(細かいことを言えば、売れ筋の記事とかが出てきますが……)。
ストック収入の良いところは、記事たちが揃ってしまえば、リライトを少ししていくだけで記事たちが稼いでくれるので、小労で収入が入ってくれるというところです。最初のうちはおそらくアルバイトより時間効率が悪い、という欠点がありますが、それを乗り越えればいい収入源になってくれます。また、フロー収入ではその仕事に懸けられる時間という収入額の頭打ちがありますが、ストック収入は時間で収益を発生させているわけではないので、スケールがしやすいという利点もあります。
ただ、やはりフロー収入の方が早く成果が上がるのでモチベーションが保ちやすく、直近の資金も補充してくれて取り回しがいい、というところはあります。
理想を言えば複数の収益源があり、それらでフロー面もストック面も担保されているという形が望ましいですが、最初はそのようなことは無理ですので、初めの仕事はどちらか選択することになります。
おすすめはストックよりの仕事ですね。ストックですと確立すればそれに割かれる時間も少なく成りますので、空いた時間で別の仕事をすることができます。フローだと、やはり一定の時間を拘束され続けることになりますので、その状態で別のストック収入を作る、というのはなかなか大変なことになります。本業で生活に困らない収入が得られているのなら、ストック寄りの副業を選択するのが良いかと思います。
楽しんで続けられるか
綺麗事のように聞こえるかもしれませんが、これはもっとも重要と言っても過言ではありません。少なくとも、苦痛に感じるような副業は条件が良かったとしても絶対に長続きしません。副業というからには、本業がありますよね? 本業で生活資金が一応足りている状況だとしたら、「辛い副業をやるくらいならちょっとお小遣い足りなくても我慢するか」という考えになります。
また、やはり「好きこそものの上手なれ」って本当なんですよね。好きだから、「こうした方がいいんじゃないか」といったアイデアが生まれ、試すことができる。少し失敗しても、好きだからまた違う方法でトライできる。筆者の知る、副業で上手くいっている方たちはそういう人たちです。
そもそもの話、副業をするのは生活をより豊かにしたいからです。そのために苦痛になるような要素を入れては本末転倒です。
おすすめの副業
おすすめの副業に関しては別記事にて記載を予定していますが、本記事でも簡単にいくつか紹介します。ここではざっくりとしたイメージを掴んでおいてください。
物販
物販で稼ぐというのは文字通り物を売って仕入れ値との差額を得るビジネスです。商品は他社から仕入れてもいいですし、自分で作ってもOKです。OEMといって、物自体は他の製造会社に作ってもらい、オリジナルのブランドをつけて販売するという手法もあります。よく副業であがる「せどり」というのは、この商品を小売店で調達する手法ですね。
一般的には、最初は既存の商品を扱って安定した収入を確保し、その後OEMや自分で開発してより事業を伸ばしていくというやり方がスタンダードです。
この手法のメリットは、安定した仕入れ先を確保できれば小労で継続して利益を得ることができるということ、Amazonや楽天などよく使われるECサイトを利用すれば比較的早く売り上げを立てられるというところにあります。
ブログ
ブログで稼ぐというのは、人々に自分の記事を読んでもらい、その記事で商品に興味を持ってもらってその商品を買ってもらう、という流れによって収益を得るビジネスです。この商品というのは自分で開発してもいいですし、他社製品の代理店としてその製品を売ってもいいですし、アフィリエイトで準備してもいいです。また、広告媒体として他社と契約して広告料をもらうというやり方もあります。
Web時代のマーケティング手法の一つとして確立しているやり方で、企業でもブログで集客しているところも少なくありません。
定期的なリライトなど必要になって手放しとはいきませんが、一定以上のアクセスを得られるようになれば継続して比較的小労で所得を得られるようになるというのが大きな魅力です。
個人開発
個人開発とは一般的にアプリケーションやWebサービスを自分で制作してリリースし、利用料や広告料で稼ぐ方法です。本業でプログラムなどの技術があるならとっつきやすいところではないでしょうか。また、人気のサービスを開発できればそのメンテナンスだけで一定期間稼ぎ続けられるというところが魅力的ですね。
ただ注意しておかなくてはいけないのは、開発するだけで大きく稼ぐのは難しいというところです。やはり継続的にある程度の収益を上げ続けるには、マーケティングが必要になります。企画からマーケ、開発など一連のビジネスを回していかなくてはならないので難易度は結構高いです。
しかし、上手くできれば大きなリターンが得られるという点と、これら一連の流れができるようになれば大抵のビジネスを自分で実行できるようになるという点、会社員としてもかなり市場価値が上がるという点が大変さを補って余りあるリターンです。
おすすめできない副業
アルバイト
アルバイトはあまりおすすめできません。やった分だけ給料がすぐにもらえる、というところがメリットではありますが、直近の資金に困っている限りは選択しないほうがいいと思います。単純に時間あたりの報酬が高くないこと、スキルが身につかないこと、時間あたりの単価なので効率化をしても収入が増えないこと、というのがお勧めしない主な理由です。
ただ、ここで言っているアルバイトはスキルアップやキャリアに影響しない、単純労働系の働き方の話です。例外として、何か伸ばしたいスキルがあり、ステップアップを見据えて勉強として始めるといった場合は選択肢として全然アリだと思います。
ポイ活
実際にやっている方には申し訳ありませんが、これもあまりお勧めしない副業の一つです。デメリットはアルバイト同様、スキル向上、効率化ができないことと、リターンが大きくないことです。メリットは、気楽な気持ちで空き時間に従事できるというところですね。ただ、「副業をしよう!」という意気込みがあるのなら、これはあまりデメリットを覆すほど大きなメリットではないかもしれません。
投資系
これは副業に含めるか迷ったのですが一応入れておきます。ただ、投資系については「副業としては」おすすめしないというだけで、やること自体は特に問題ないとは思います。
リスクを極力減らした投資をするとなるとリターンも小さくなるので莫大な資金が必要になりますし、大きいリターンを得ようとするならそれなりのリスクが発生します。
資金が余っているなどといった状況でしたらやることはいいと思いますが、副業として取り組むのは少し違うかな、といった印象です。
迷ったら物販がおすすめ
いくつか副業について説明しましたが、「これがやりたい!」と思えるようなピンとくるものがなかったら、物販から始めることをお勧めしています。といいますのも、物販は売上が立つまでの期間が短くモチベーションが続きやすく、状況を整えれば小労で利益を上げられるため、空いた時間で拡大や他の手法に取り掛かることもできるためです。
物販については下記のLINEにてノウハウを紹介しているので、よろしければ登録してみてください。もちろん物販以外の問い合わせも大歓迎です。
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