Amazonで商品を販売する場合、FBA(Amazonのフルフィルメントサービス。注文が入ったらお客さん宛に商品を自動で発送してくれます)を利用することが多いかと思います。しかしながら、FBAを利用する場合、一旦自宅/自社倉庫からFBA倉庫に発送する必要があり、その送料はFBA倉庫から配送先にかかる送料とは別途でかかります。
この送料がそれなりの経費になり、この部分のコストカットに腐心している方も多いのではないでしょうか。売値から送料や手数料を引くと利益がほとんど残らない……といったことになる場合もあるでしょう。
本記事では、自宅/自社倉庫からFBA倉庫への送料をできるだけ安く済ませるために使うべき配送業者や、安く済ませるためのポイントを紹介します!
ダンボールが数箱程度のときに使う配送サービス
ダンボールが数が個程度の場合、一般には日本郵便やヤマト運輸、佐川急便などのサービスが紹介されます。他にも種々のサービスがあるのですが、いくつも並べられてもどれを選べばいいのかわかりにくいと思いますので、ここでは「とりあえずこれを使っておけばほぼほぼ最安値だろう」という送り方を紹介します。
FBAパートナーキャリア
これはFBA納品するために利用できるヤマト運輸、日本郵便のサービスです。といっても、利用すべきはヤマト運輸の方です。
Amazonの力によるものか、FBA納品の場合に限って、基本運賃にかなりの割引が適用されます。参考までに料金を紹介すると、下記のようになっています。
めちゃくちゃ安くなってますよね。使わない手はありません。
他の業者の通常の宅配サービスを利用するよりも遥かに安くなると思いますので、基本的にはFBA納品の場合はこのサービスを使っておけば間違いないかと思います。
特約つきの配送業者
あまりこのケースは多くないかと思いますが、もしもあなたがどこかの配送業者と特約を結べている場合、その業者のサービスを使った方が安くなるかもしれません。
しかしながら、特約を結ぶにも月間の発送数が一定以上多くなければいけませんし、FBAパートナーキャリアよりも安くしようとなると相当数の発送数がなければなりません。
Amazon以外の販路で相当数商品を販売していてすでにかなりの特約を結べている、というケース出ないかぎりは素直にパートナーキャリアを利用するのがいいでしょう。
大量の在庫を送りたいときに使う配送サービス
段ボールが十個以上に上る大量の在庫を発送したい場合の送料はとてもではないが無視できない金額になります。どうにかしてこのコストを削減したいですよね。
以前は、「ヤマト便」というヤマト運輸の配送サービスがよく使われていました。このサービスは、かなりお得で、段ボール1箱あたり○○円という計算ではなく、重量と体積のトータルで決まる方式で料金が計算されます。結果として、かなりお得に大量の在庫を送ることができました。
しかしこの「ヤマト便」は2023年現在ではすでにサービス終了しています。これは元々3辺合計が160cmダンボールに収まらない大きなものを配送するような引っ越しなどのために作られたサービスだったのですが、想定とは違った使われ方をして採算が合わなくなったのかもしれません。
下記では、ヤマト便が使えなくなった今、どうすればいいのかを紹介していきます。
西濃運輸
一番のお勧めは西濃運輸を利用することです。西濃運輸さんは(一般の配送も行っていますが)基本的に業者間の輸送をメインに行っている配送業者です。
ヤマト便と同じような総重量・体積による料金計算を行ってくれ、ヤマト便に匹敵するくらい、場合によってはさらに安くなったりもします。
この形式での料金は一般に公開されておらず、個別に問い合わせて見積りをもらうことになります。打ち合わせを挟むため契約を結ぶのは手間ではありますが、大量の荷物を送る場合はその手間を惜しむのはもったいないです。
その他の配送業者(佐川急便、福山通運など)
その他の配送業者も、BtoB用の、一般の配達とは異なる料金体系で発送してくれます。料金体系としては1パレット分で○○円といったパレット単位の計算が多いです。パレットに積むのが少々手間だったりパレットへの積み方も考えなければならなかったりなど、少々面倒ではありますが、これでも十分安いと言えるでしょう。
また、場合によってはトラックをチャーターするなどという手段もあります。1回の輸送が多くなる場合はこれも視野に入ってきます。
こういった方式の料金などは、要問合せです。西濃運輸同様に手間はかかりますが、ランニングコストの送料を軽減するためには必要ですね。
持ち込み納品
それなりに物を積められる車を持っており、時間が許すなら自分で納品するという選択肢もありです。かかるのはガソリン代と時間だけですね。
自分で納品するためには、Amazonキャリアセントラルという専用のページから手続きを行います。ここから、どこの倉庫にいつおくるのかを確定し、その通りに納品しに行きます。
ただしこの方法も難しいところがあり、拠点から遠いFBA倉庫に納品プランが指定された場合、それにかかる時間を鑑みると素直に配送業者にお願いした方がよかったじゃん……となりがちです。
近場によく利用するFBA倉庫がある場合に、これを使うのも選択肢としてあり、くらいに考えておくといいでしょう。
送料を安くするためのポイント
本章では、できるだけFBA納品の費用を削減するにはどうすればいいのかを解説します。とはいえ、状況によってはできない方法もあるかと思いますので、あくまで参考程度になります。
できるだけ隙間なく詰める
単純ではありますが、効果のある方法です。荷物の体積を小さくするため、できるだけ荷物にフィットするサイズのダンボールを準備した方がいいです。
しかしながらあまりにぴっちりと梱包してしまうと、輸送中に破損する恐れがあるため、ある程度緩衝材を詰める必要はあります。
ここは難しいところですが、バランスを取って梱包を行ってください。
できるだけまとめて発送する
納品を行う際には、できるだけまとめて発送するのがいいです。同じ量だったら、小分けにして発送するよりもまとめて発送する方が送料が少なくて済みます。一定量在庫がたまったら発送するというようなルールを作ってもいいかもしれません。
しかしこれも難しいところで、あまりに長期間溜めこんでしまうと販売機会を逃してしまいますし、部屋/倉庫を圧迫します。これもまた、自分にとって適切なところでバランスをとる必要があります。
小型商品を多く扱う
これは当然と言えば当然なのですが、小型商品の方が送料が安く済みます。一つのダンボールにたくさん商品を入れることができるからですね。
商品選定時から気を付けなくてはいけないところになってしまいますが、やはり送料が安く済む小型商品は強いです。小さくてある程度の単価のある化粧品類などが強いです。
もっとも、大きい商品であっても、その送料を加味した上で利益が出るのなら全然問題はありません。まだ商品選定をしていない段階なら、小型の商品を重点的に探すのも手というくらいの認識でいいと思います。
FBA納品時の注意点
以上のように、FBA納品のコストを下げるノウハウを紹介しましたが、それを突き詰めるあまりルールを見失っては仕方ありません。慣れている方はすでにわかっているかと思いますが、一応FBA納品時のルールを紹介しておきます。
ダンボール改造はNG
ダンボールのサイズが小さい方が送料が安いです。しかしながらちょうどいいダンボールがないとき、少し大きめのを改造してサイズを小さくするという方法を思いつくかもしれません。
しかしFBA納品のルールでこれは禁止されており、もしその形で納品した場合、着払いで返送されることもあります。
元も子もないので、改造ダンボールは使用しないようにしましょう。
要期限管理商品と、期限のない商品は別のダンボールに入れる
ダンボールの数を少なくするために、食品などの期限付きの商品とそのほかの機嫌のない商品を同じダンボールに入れたくなりますが、これもNGです。別のダンボールに詰めなければなりません。
これもペナルティがつきますので、別々のダンボールに梱包しましょう。
危険物は別のダンボールに入れる
そもそも危険物は別の納品プランに分けられるためこのミスをすることはあまりないかもしれませんが、納品先が同じだったとしても、プランが違えば別のダンボールで納品しなければなりません。
危険物関連はペナルティが大きいので、危険物関連はとりわけ注意を払ってください。
Amazon販売を効率よく行うには
本記事では、FBA納品の際のコスト削減について記載しました。しかし特に特約については、地域や時期によってかなり事情が変わってしまい、一律な情報が提示できません。また、細かいルールや個別のケースなどもあります。こういった事柄に関しては、すでに知っている人に話を聞くのがもっとも手っ取り早いでしょう。
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