昨今の物価高騰や円安などもあり、副業を始めようと思っている方も多いのではないでしょうか。そのような副業の一つとして、せどりがよく挙げられます。しかしながらせどりはやることが多い、ということは否めず、ある程度規模が大きくなってくれば効率化は必須の取り組みになります。効率化に取り組まなければ、「利益はでるけど大変でやめてしまった」、「結局別の副業でいいや」となってしまう可能性があります。
本章では、極力効率的にせどりを継続できるよう、効率化のノウハウを紹介していきます!
せどりは大変? 面倒くさい?
まずは、せどりでやらなければいけない工程を整理していきましょう。その後、個別にどのように効率化できるかを解説していきます。
リサーチ
まず、何を仕入れるかのリサーチを行います。活用しているプラットフォームで何が売れているか、各々どれくらいの利益が出そうかを調べていきます。これは、ネットショップせどりではPCを前に行うことになりますが、実店舗せどりでは仕入れと並行して行うことが多いです。
仕入れ
文字通り、販売する商品の仕入れです。仕入れるものがリサーチの結果から決まっている場合は、単にその商品があれば購入するだけなので、単純作業の色が強いです。ネットショップせどりの場合は、ネットショップで購入手続きをするだけなので、それほど大変な工程ではないでしょう。
検品・出品・梱包・発送
仕入れた後は検品を行って商品に問題がないことを確認し、出品・梱包・発送を行います。
扱っている商材にもよりますが、中古品に関しては検品は慣れていないと大変な作業になるかもしれません。新品はぱっと見問題がなければ検品OKとして構わないでしょう。
それから、出品・梱包・発送を行います。AmazonのFBAのようなロジスティクスサービスを活用している場合は、まとめて発送してしまいます。これは、商品が少なければ1時間程度で済みますが、規模が大きくなってくると結構な時間を割かなくてはなりません。しかもセット商品などがあればさらに時間がかかるでしょう。
在庫管理・価格調整
出品を行った後にすぐに売れてしまえば問題はありませんが、売れ残っている場合、在庫数や価格の確認を定期的に行わなければなりません(在庫数に関しては、活用しているプラットフォームのロジスティックスを使っていれば特に自分で確認する必要はありませんが)。特にAmazonを販売先として活用している場合は、価格調整は結構頻繁に行わなければなりません。Amazonはそのシステムの仕様上、価格競争が発生しやすく、ちょっと見ない間に価格が下がっていき、当初予定していた販売価格だと売れるわけがない、というような状態になります。なのでAmazonを活用している場合は、特に頻繁に監視しなくてはならず、結構な負担になります。
売上管理・帳簿
商品が売れていくと、売上管理を行い記帳をする必要があります。これは確定申告の際に絶対必要になるので、おろそかにはできない作業です。
特に効率化しなければならないポイント
効率化を行う対象となる工程は、できるだけ「大変な作業ではあるが、複雑な技能が必要ない」というところを優先的に選定するのがいいでしょう。恩恵の少ない工程に注力したり、複雑すぎて効率化してもクオリティがさがったりなどしては本末転倒になってしまいます。
せどりの工程に照らし合わせてみると、優先度の高い工程は以下になります。
- 検品・出品・梱包・発送
- 在庫管理・価格調整
- 売上管理・帳簿
リサーチと仕入れに関しては、少し難易度が高いので後回しにしてしまっていいでしょう。リサーチはある程度慣れが必要ですし、売上に直結する重大部分です。仕入れは、ネットショップせどりの場合はそれほど大変な作業ではないので恩恵は少ないです。店舗仕入れの場合では、仕入れる商品が決まっていない限り、仕入れとリサーチは並行してやることになる場合が多いと思いますので、最初の内は自分で行ってしまってもいいです。
効率化の手段
効率化の手段としては大きく分けて2通りになります。「他の人に任せる」か、「ツールを活用するか」です。できるだけツールで済ませる方が低コストで済みますしミスも少ないのですが、データではない実物が絡んだり融通の利かせた対応が必要になってくると人に任せなければならなくなります。
本章では、どの工程でどのような効率化が有効かを解説していきます。
検品・出品・梱包・発送
この工程は実際の商品を扱わなければならないので、ツールではどうにもならない部分になります。なので一般的に、この工程は外部に外注することによって効率化することになります。
利用している販売先がAmazonの場合は、FBA納品代行としてサービスを提供している会社があります。これらのサービスの紹介は別記事で行っておりますので、こちらをご参照ください。費用が掛かってしまいますが、規模を大きくする以上、この工程を自分の手で行う、といった手段はありえないので、売り上げを伸ばしていきたい場合は避けては通れない道になります。
もしも金額がどこも見合わない場合は、少し大変になってしまいますが、自分で倉庫やアルバイトを手配して作業してもらうことになります。管理する作業も必要になってしまいますが、自分ですべて検品・出品・梱包・発送を行うよりかははるかにマシです。
といっても、基本的には代行サービスを活用するという手段をとるのがいいでしょう。
もしも販売先がAmazonでない場合は、自分で倉庫やアルバイトを準備して活用するか、FBA納品代行サービスを提供している会社に相談するかをしてみてください。Amazonと違って、他のプラットフォームのロジスティクスへの納品をサービスとして提供している会社は見かけません。しかしながら、相談すれば対応してくれる、というようなケースもありますので、問い合わせを行ってみてください。
在庫管理・価格調整
この工程は、Amazonを活用している場合はツールに任せてしまって大丈夫です。Amazonに関しては出品価格をカート価格と照らし合わせて自動で価格調整を行ってくれるツールがいくつかあります。人力でやるとやはりタイムラグが出ますし、非常に手間な作業になるので、費用は掛かりますがツール活用の選択肢が一般的です。
Amazon以外の販路を活用している場合は、やはり人力で行う必要が出てきます。しかしながらAmazon以外ではそれほど頻繁に価格変動が起きるわけではないので、シビアに見回る必要はないでしょう。
以下では、Amazonで活用できる価格改定ツールをいくつか紹介します。
プライスター
プライスターはAmazonの価格改定システムでは老舗のサービスです。昔から活用されているため、通常の操作ではバグなどはほとんどなく、安心して活用できます。
また、管理を外注させるための子アカウントの作成が可能だったり、納品代行をしてくれる個人を探すプライスターパートナーというマッチングサービスも活用だったりと、利用価値も大きいです。料金は月額5,280円です。
マカド!
こちらも老舗の価格改定ツールです。こちらも安定して動作しておりますし、基本機能は抑えています。子アカウントも作成できますし、通常の活用で問題が発生することはほぼないでしょう。在庫がなくなってきた時に、それを扱っているネットショップを検索する「電脳仕入れ機能」というような面白い機能もあります。月額4,980円になります。
セラースケット価格改定
セラースケット価格改定は、Amazonの出品規制のデータを基にして、真贋調査の入りそうな商品を避けるための「セラースケット」サービスに付随した価格改定ツールです。
セラースケットの真贋調査警戒機能を含めても、月額2,980円と安価に活用でき、機能もシンプルで扱いやすいのが魅力です。
ただ、子アカウントの作成ができないことなど、機能性の面は上記の2種よりかは劣っている印象です。
売上管理・帳簿
こちらもツールの出番です。ここで活用されるのは会計ソフトですね。会計ソフトを使えば、AmazonやYahoo! ショッピング、楽天などの売上は自動で取り込んでくれますので、かなりの効率化が期待できます。モノによっては、何もしなくても自動で売上を取り込んでくれたり、そうでなくともエクスポートされたcsvファイルをそのまま入力するだけで登録してくれます。
ただ、メルカリに関してはそういった自動登録を行える会計ソフトがないので、一つ一つ入力していかなくてはなりません。
といっても、それを差し引いても、会計ソフトを活用することで確定申告は圧倒的に楽になるので、メルカリを活用している人でも登録してしまっていいと思います。
会計ソフトに関しては、メジャーなものなら大きな差がないので好みで選んでしまってもいいのですが、いくつか紹介しておきます。
freee
freeeは、操作画面がわかりやすく作られており、会計の知識がなくても容易に確定申告を行うことが可能です。また、キャッシュフローや損益状況のレポート出力も行え、分析面でも優れています。
弥生会計
弥生会計もfreeeと同じく、会計知識に不安のある方でも容易に操作できるような使いやすさが魅力です。また、無料期間を設けてくれるキャンペーンを実施しており、お得に活用できます。
マネーフォワード
マネーフォワードは、その価格の安さと、給与計算・勤怠管理などのバックオフィス機能も追加料金なしで活用できるのが魅力です。
コスパは非常によく、また、アルバイトなどを活用するというようなケースでは特におすすめです。
リサーチ・仕入れを外注化するときの注意点
リサーチ・仕入れが他工程と比較すると優先度は落ちるのですが、極力自分で動かずに外注化していきたいというのが本音です。そうして空いた時間で、生活を楽しむなり別の事業の種を撒くなどしていきたいというのが正直な気持ちでしょう。
なので可能であれば、リサーチや仕入れも外注化してしまいたいですよね(これはツールなどではできないケースが多いので、外注になります)。しかしながらこれらの外注化には重大な注意点があります。
それは、下手に優秀な人に外注すると取扱商品などの重要データが流出するという点です。
優秀な人であればこう思うはずです。「仕入れやリサーチを請け負うよりも、自分でお店を作って運営した方が儲かるのでは?」と。そうして、継続的に依頼ができなくなるばかりか、ライバルを1人増やす結果になりかねません。
なのでこれらを人に任せる際には、ちょっとやそっとでは真似できない仕入れ先を使ったり、商品ではなくお店にお客さんがついている状態で依頼する、などといった工夫が必要になります。
契約で縛るという方法もなくはないですが、かなり面倒ですし結局うまくいかない場合もありますので、仕組み面でカバーする方が得策です。
こういった点でハードルは高いので、余裕が出てきたら、といったスタンスで取り組むのがいいでしょう。
せどりの効率化で悩んだら?
ここまで、せどりの効率化についてお話してきました。本記事で紹介していた方法を用いれば時間的な余裕はできるとは思いますが、上手くいかないケースがないわけではないでしょう。例えば、「納品代行を使いたかったが価格が合わず、アルバイトを雇うことにしたが管理がうまくいかない」などがあり得そうなケースです。
そのような場合などを一律で解決できるようなエレガントな回答はありません。個別のケースにうまく対応していく必要があります。
このような場合は、是非とも下記のLINEにて相談してみてください。ここでは、せどりや各種副業に関しての相談を受け付けております。気負わず、気軽な気持ちで相談を持ち掛けてみてください。
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